浮腫(むくみ)

浮腫(むくみ)

浮腫(むくみ) は、大きく分けて2つあります。

1)循環系の浮腫
2)非循環系の浮腫

循環系

循環系の浮腫で有名なのは、心臓病・腎疾患・肝疾患などから下肢の静脈閉塞などがあります。
特に心臓病での浮腫で左心不全を合併している場合は、左心不全の治療を優先する必要があります。(急性左心不全)
循環系の浮腫の診断ポイントとして、循環器系以外の浮腫かを識別する必要があります。

1) 心臓病の既往の有無
2) 他の疾患の腎疾患
3) 肝疾患の既往の有無
4) 尿量の減少はあるのか
5) いつから出現しているのか
6) ある日を境に急に増加したか
7) 朝起きた時と夕方の分布が変わるか
8) 圧痕があるか※ない場合は、リンパ浮腫・甲状腺機能低下症などを疑う
9) 肺水腫を伴っているか
10) 腹水を伴っているか
11) 両側性か片側性の下肢の浮腫か※片側性の場合、静脈閉塞を疑う
12) 発熱・発赤を伴っているか

などがあります。

循環系の浮腫で臨床的によく見る疾患としては、両側性なら右心不全が最も多いと思われます。
但し、循環器系でない疾患との鑑別が重要です。
片側あるいは局所的な場合、静脈の閉塞が多いと思われるが、原因が血栓なのか悪性腫瘍が隠れているのか注意が必要です。

まず、循環器系による浮腫か、腎性、肝性、内分泌性による全身の浮腫の一部症状か、局所の静脈やリンパ管の閉塞(通過障害)に伴うものかを判断する。

非循環系

浮腫で緊急の処置が必要なものは、

1)肺水腫や心不全などの体液過剰による呼吸循環系にかかわる病態
2)喉頭浮腫などの気道を圧迫する場合
3)リンパ浮腫など血流を遮断するような浮腫

浮腫は、細胞外液で中でも間質液の増加した病態です。
診察に際しては、これらの病態を念頭に置いた診察所見が重要になってきます。
検査の前の問診と視診・触診である程度、判断がつく事が多いです。
問診

1)いつからの浮腫なのか(一過性なのか、持続性なのか)
2)どの部位の浮腫なのか(全身性か、局所性か)
3)呼吸が苦しいか(体位で変化するか)
4)体重に変化があるか

浮腫の見る疾患

全身性浮腫

心源性浮腫
・うっ血性心不全
・原発性肺高血圧症
・収縮性心膜炎
・心タンポナーデなど

腎性浮腫
・急性腎不全
・慢性腎不全
・ネフローゼ症候群
・急性糸球体腎炎
・妊娠高血圧症候群
・腎動脈狭窄症など

肝性浮腫
・肝硬変
・門脈圧亢進症など

内分泌性浮腫
・甲状腺機能低下症
・Cushing症候群など

薬剤性浮腫
・女性ホルモン
・ステロイドなど

その他
・特発性浮腫
・月経前浮腫
・低蛋白血症など

局所性浮腫

静脈性浮腫
・血栓性静脈炎
・上大静脈症候群
・Budd-Chiari症候群

リンパ浮腫
・乳癌術後
・子宮癌術後
・フィラリア症など

薬剤性浮腫
・ニフェジピンなど

血管神経性浮腫
・Quincke浮腫など

トップページ

浮腫(むくみ)